iPS創薬事業
iPS細胞とは
What are iPS cells?
iPS細胞とは、血液や皮膚などの細胞をもとに作られる「人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cell)」のことです。2006年8月に京都大学の山中伸弥教授らが作製に成功して以降、国内外で研究が進んでいます。iPS細胞はさまざまな細胞や組織に分化できるため、病気や事故などによって失われた身体の臓器や組織を再生する「再生医療」や、患者様の細胞からiPS細胞を作製し疾患特有の細胞の状態を再現することで原因の解明や創薬開発などにも活用が進んでいます。
iPS創薬とは
What is iPS Drug Discovery?
iPS細胞を活用した画期的な創薬
iPS創薬とは、患者様の細胞から作製したiPS細胞を用いて「疾患特異的iPS細胞」をつくり、治療法や治療薬を研究開発することです。iPS細胞はさまざまな細胞や組織に分化できるため、疾患特有の細胞の状態を再現した病態(疾患)モデルの開発も可能です。これまで患者数が少なく創薬研究が進まなかった希少疾患の治療法確立が目指せるとして、注目を集めています。
主な疾患領域
Main disease areas
ケイファーマのiPS創薬事業で取り組む疾患をご紹介します。
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神経系疾患
神経系疾患とは、脳や脊髄、神経が侵される疾患の総称です。代表的な疾患として、筋萎縮性側索硬化症(ALS)やアルツハイマー病などがあります。
事業環境
Business Environment
ケイファーマの事業運営における日本国内外の環境についてご紹介します。
ドラッグリポジショニングの活用
通常、治療薬の開発には10~20年規模の年月と、莫大な費用が必要です。さらに難治性疾患の場合、臨床試験に必要な患者様の確保が難しいなどの問題もあります。このような課題に対し、ケイファーマは「ドラッグリポジショニング」を活用してiPS創薬に取り組んでいます。ドラッグリポジショニングとは、「既存薬再開発」とも言われる、すでに他の疾患で承認されている既存薬等を別の疾患の治療に適用する手法のことです。ケイファーマは、患者様から提供して頂いた血液細胞等からiPS細胞を作製し、特定の細胞に分化誘導した細胞を活用して研究開発を進めることにより、開発にかかる莫大なコストを抑えながら、創薬プロセスの短縮化を実現していきます。